パラドックスとは?
みなさんは『パラドックス』という単語を聞いたことがあるでしょうか?論理パズルの根幹を支える数理論理学において、パラドックスはカントルの集合論における無限集合の理論全体の妥当性を覆す概念としてラッセルのパラドックスやベリーのパラドックスなどが提唱されました。
最近ではポケットモンスタースカーレット/バイオレットで登場したパラドックスポケモン等ゲームなどの媒体で聞いたことがある方も少なくないと思います。
ではこの『パラドックス』という単語はどのような意味を持つのでしょうか?
精選版 日本国語辞典では次のように記されています。
パラドックス
つまりパラドックスとは『矛盾』を指す言葉です。このパラドックスという概念が論理パズルにおいて具体的にどのように現れるのか?実際に問題を解いてみましょう!
Question
難易度:★★☆☆☆☆
ある島には2種類の住民がいる。1つ目のグループは「正直者」と呼ばれ、常に真実を話す。2つ目のグループは「嘘つき」と呼ばれ、常に嘘をつく。この島にたどり着いたあなたはこの島の住民Xに出会った。あなたはXに「正直者ですか?」と尋ねた。するとXは「私は嘘つきです」と答えた。
このときXは正直者か?それとも嘘つきだろうか?
問題が解けた方は下にスクロールして解答を確認してみてください!
Answer
答え:Xの答えは「正直者」と「嘘つき」どちらの場合でも矛盾を引き起こし、パラドックスが生じる。
解説:Xが正直者ならば、正直者は常に真実を話すので、Xは「私は正直者です」と言わなければならない。しかし、Xは「私は嘘つきです」と答えているため、矛盾が生じる。
Xが嘘つきならば、嘘つきは常に嘘をつくため、Xの答え「私は嘘つきです」は真実となり、嘘つきが真実を話していることになるのでこちらも矛盾が生じる。
正しい明確な答えが出ず、モヤモヤするような答えとなりましたがこのような「矛盾」がパラドックスなのです。
次回以降の論理パズルの問題でもパラドックスはたびたび登場するかもしれないのでしっかりと理解しておきましょう!
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